6月20日、流星刀が北海道、小樽市の龍宮神社に奉納されたそうです。
「流星刀」は隕石からできた刀のこと。
流星の刀なんて、ロマンがありますよね!
気になる展示情報や、切れ味について調べてみました。
流星刀とは
流星刀は、隕石の中でも鉄分が多く含まれる「隕鉄」を使って作った刀のことです。
1898年の明治時代に、榎本武揚が鉄隕石を買い取って、刀工(岡吉国宗)に作らせたもの。
長刀3本、短刀3本の計5本を作ったとのこと。
榎本武揚(えのもと たけあき)は、武士、科学者、政治家と万能人と呼ばれた人。
「東京農大」の創設者でもある。
北海道の龍宮神社に奉納
6月20日、北海道小樽市の龍宮神社に奉納されたのは、3本のうちの1つである短刀。
榎本武揚が創建した神社に、家宝として大切に保管してきた流星刀が、ひ孫さんにより託されたとのことです。
富山県の隕石
流星刀の材料となった隕石は、現在の富山県で住民によって発見されたそうです。
当初は隕石であることを知らず、数年にわたり漬物石として使用されていたそうです。
確かに石が落ちてたって、普通の人には隕石だとわからないですよね…。
榎本武揚は、ロシアで流星刀を見て作って見たくなり、隕石を購入し作らせたそうです。
明治時代において隕石で作る刀というのは、宇宙への憧れや男のロマンが詰まったものだったのかな〜と思いますね。
「流星刀」という言葉も、ちょっとミステリアスでカッコいい。
展示はされてる?
今回、奉納された龍宮神社では、残念ながら一般公開はしないそうです。
残り長刀2本、短刀2本ですね。
長刀は皇室と、東京農大に。
短刀は、隕石の飛来地・富山市科学博物館付属富山市天文台、もう1本は戦時中に行方不明に。
東京農大の長刀は、去年森美術館で展示していましたが、現在はもう終わっています。
でも、複製なら、東京農大世田谷キャンパスの農大アカデミアセンター 1 階の展示スペース「実学の杜」で見ることができるようです。
詳細はこちら→http://www.nodai.ac.jp/hojin/journal/images/j_1405/h2.pdf
そして、最後に富山市天文台でですが、ここで年2回ほど展示期間があるとのこと!
本物を見るチャンスが確実なのはここですね〜!
今年は5月7日まで、展示していたそうです。
また展示する期間があると思うので、気になる方はチェックして見てくださいね。
詳細はこちら→富山市天文台 トップページ
切れ味は?
この流星刀は「白萩隕鉄1号」を使用し、隕鉄60%、鋼40%の分量で配合されています。
普通の鉄に比べて柔らかすぎるそうで、さらに地球上の鋼を鍛えるのとは違い、刀工(岡吉国宗)が加工に非常に苦心したそうです。
試行錯誤の上、なんとか刀を製作。
こういうエピソードって、さすが日本人!と思います。
でも、実用武器として作られるものではないとのことで、切れ味はそれほど良くないのかもしれませんね。
まとめ
宇宙からやってきた隕石を材料にした刀、とても神秘的な感じがしますね。
また展示される機会があれば、実物の輝きを見にいきたいな〜と思います。